日本と海外では食べ方が違う
ワインというと『マリアージュ』とか『ペアリング』とか
お料理とワインの組み合わせの話題がでてきますよね?
実は根本的な部分で日本と海外で違いがあるのは知っていますか?
海外だとワインと食事の合わせ方は
それぞれの『余韻』を合わせるものなんです。
つまり、
ワインと料理を同時に口の中には入れません。
ん?
となった方は私と一緒です。
それには理由があります。
実は日本独自の食べ方『口中調味』
私はお米を食べながら、しょっぱい漬物を頬張って食べるのが好きです。
漬物の濃いめの塩分が、お米とうまく中和されてとても美味しい。
もうご飯がノンストップ!!
こういった食べ方を『口中調味(こうちゅうちょうみ)』と呼びます。
別名『三角食べ』
これが実は日本独自の食べ方になります。
知らなかった!!
じゃあ海外ではどうかというと、
基本料理はお皿の上で完成しているので、それを食べる。
口に含んでから何かを足すということはありません。
という事は、
ワインって海外のお酒なので『口中調味』という概念が無い!!
つまりワインと料理が同時に口に入れられることは想定されていない
ということになりますよね?
じゃあ海外の人はワインと料理をどう合わせているのか?
海外では『余韻』に対して料理や飲み物を合わせている
海外だと
食べる→食べた余韻→ワイン飲む→ワインの余韻→また食べる→食べた余韻…
と食べたり、飲んだ後の『余韻』に対して合わせています。
この『余韻』に対して何をもってこようか?
次の一口には何が最適なのか?
が海外でのマリアージュ、ペアリングでの考え方です。
例えば、高級ステーキと赤ワインを想像してみましょう。
ステーキにかぶりつく!!
肉汁じゅわぁ~。
美味しい~!!
これは間違いないと思います。
しかし、ひたすらステーキだけ食べ続けていたらどうでしょう?
口の中が油まみれ。
なんか胃がもたれてきた…
美味しいけどもういいかな…
という気持ちになりそうですね。
そこで、赤ワインの登場です。
ステーキを食べたあとに赤ワインを飲むとどうなるのか?
ワインの渋みが口の中をサッパリさせてくれます。
するとなんということでしょう!!
二口目も、ジューシーなステーキをまるで最初の一口の様な状態で食べれる!!
同じ量でもこれなら最後まで美味しく頂けそうですね!!
更に赤ワインを飲んだ際には、お肉の油がワインの渋みをまろやかにしてくれるので
ワインもより美味しく頂けるという好循環になります!!
これが場合にもよりますが、同時に食べてしまうと
口の中でお肉の油のうま味とワインの渋みがぶつかりあってしまい
お互いの長所を打ち消してしまう結果になることも…
しかし、これに当てはまらないのが我らが『日本酒』
ちょろっと番外編 日本酒と料理の組み合わせ方
『日本酒』は文字通り日本で造られたお酒なので
『口中調味』が想定されております。
なので、口の中で食べ物と一緒に頬張ってもらうと
めちゃくちゃ美味しい!!
元がお米なので、しょっぱかったり、味の濃いものと相性抜群!!
無限にいけます!!
例えば、スルメと日本酒を一緒にいただくと天国です。
あと最近の流れだと『チーズはワインより日本酒の方が合う』と言われているようです。
これは日本酒にはうま味成分が豊富に含まれているので、
同じくうま味の強い食品といいタッグになります。
この発想は無かったのでびっくりです!!
~~番外編終了~~
少し脱線してしまいました
そしたら、
『ワインと料理は口の中で合わせないべき』
なのでしょうか?
これが私のファイナルアンサー!!
私個人の意見はこうです。
『自分が良ければ、全て良し!!』
自分が美味しいと思うならあまり気にしなくていいと思います。
しかしながら、
料理に対してワインを合わせてくれるソムリエさんや
ワインに対して料理を合わせてくれるシェフの方々の気持ちを想像すると、
『余韻』で合わせることを想定していると思うんですね。
提供する側が狙っている『意図』があるならば、それを体感したいもの!!
ここで提供する側と、食べる側の考え方がすれ違っていると
非常にもったいないと思いませんか?
なので、お店で『これとこのワイン合わせてみてください』
と言われた際には、
『まずは余韻で合わせる』
をやってみて頂きたいと思います。
お恥ずかしい話ですが、こういった知識が今までなかったので
今まで相当なすれ違いをしていたんだなと涙が出てきました。
皆さんはぜひ私の屍をガシガシ踏み越えていってもらって
もりもりワインと食事を楽しんで欲しいと思います!!
あと、個人的にはワインと食事を口の中で合わせてもいいと思っています。
中には『なんだこれ!!ウマッ!!』みたいな組み合わせもきっとあると思いますし
一番は『自分がどう感じるか?』『楽しめているか?』が大事なのではないでしょうか?
あえて試してみて、『日本文化と海外文化のマリアージュ』
これを探るのも一興だと思います!!
海外の合わせ方と、日本の合わせ方の両方を知っていれば
より広く食事が楽しめるはずです。
こんな考え方があるんだよというのを知ってもらって
この文章があなたのお役に立てれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!!
青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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