始めに
ワインを勉強したての私はとにかく色んな種類を飲んでみたい。
知識と経験をたくさん結び付けたい。
と毎日悶々としているのであるが、一つ問題がある。
そう、お金だ。
私が石油王ならば、それこそ毎日吹き出す石油に負けない勢いでワインを飲んでみたいところではある。
しかし、私の活動限界は確実に内部電源に切り替わったエヴァンゲリオン初号機より短い。
そこでどうしたらいいのかと悩んでいたところ、新宿伊勢丹『グランドカーヴ』のソムリエさん達に
『グラスワインがいっぱい飲めるお店ありますよ』
と耳より情報を頂いた。
グラスだとワイン1本買うお金で数種類飲めるので初心者には嬉しいのだ!!
お仕事中にも関わらずワイン初心者の質問にしっかりと応えて下さり、本当にありがとうございました。
お金を貯めて買いに来よう。
そして紹介して頂いたお店はなんと常時グラスワインが100種類以上あるという!!
これは行くしかない。
という事でワインスクールの友達と行ってきました。
『ビストロ wine bar M』さんの思い出
お店の場所は恵比寿。
スクールの友人たちと待ち合わせをしていざお店へ!!
途中ぱちんこ屋さんではあったが『オーパス・ワン』という名前にビクッとしてしまう。
カリフォルニアの超有名なワイン。
ちなみに名前の由来は、音楽用語で『作品番号1』というラテン語のようだ。
「1本のワインは交響曲、1杯のグラスワインはメロディのようなもの」
という意味を込めてフィリップ・ド・ロートシルト氏が命名。
交響曲もワインも、複雑な要素が絡み合って出来上がる作品であり、始まりから終わるまでの間に、変化も楽しめるという点でのコメントなのかな?と考えさせられた。
そうこう友人たちと話しているうちにお店に到着。
JR恵比寿駅の西口から徒歩で3分ほど。
信号に捕まらなければもっと早く着ける。
今までの私では絶対に来ないお店!!
ドアの近くまで来て変に緊張してしまった。
そして店内へ入ると、とても落ち着いた雰囲気のオシャレ空間。
店員さんが暖かく迎えて下さり、予約していた席まで案内して頂く。
他のお客様が居たので店内の様子はパシャパシャ撮影は出来なかったのだが、とても落ち着いた雰囲気で大人な夜を演出。
ワインレッドのカーテンが高級感があり、デートで使えそうだぞ、紳士諸君。
そして席に着き、一杯目はどうしようかなとメニューを見た際に衝撃!!
えっ選べない!!
一体何ページあるのか?
ワインの種類や、国ごとに分けて下さっているので探しやすくはなっているのだが、
初心者からするといきなり東大の入試問題を解けと言われたようで
パニパニパニック。
なので最初はスパークリングで乾杯しようということになり、オススメに載っていたクレマンをみんなで頼む。
すると違和感が
グラスの脚の部分に何かついている。
よく見ると頼んだワインの情報が書いてあるではありませんか!!
これは本当に助かるんです。
私はまず、エチケット(ラベル)に書かれているフランス語だったり筆記体の知識に乏しいので
『シャトー・マルゴー』
と表記されていれば、『5大シャトーですね!!』となるのだが、
『chateau margaux』
となると私は一気に『チャテアゥ・マルガウクス?』となる。
これは初心者あるあるなのではないかと勝手に思っている。
なのでアルファベットのブロック体とカタカナが載っているのは大助かりなのです。
読めないとそもそも検索すらできないので、こういうご配慮は初心者には嬉しい。
そして乾杯から、スクール友達とめくるめくワインリスト眺めが始まる。
『これ名前聞いたことありますね!!』
「これは神の雫に名前でてたやつですよね!!」
『グラスのリストにオーパスワン載ってる!?』
などキャッキャウフフしながら、想像だけでも充分に楽しめてしまう。
そしてワインだけじゃないのがこのお店の良いところ。
あとホタテのバター焼きは写真を撮り忘れてしまったのだが、どれも高クオリティ!!
更に店員さんに聞けば、料理に合うワインも教えて下さるので私の様な初心者でも安心してマリアージュを楽しめる!!
そして、ワイワイ楽しんでいるなか、我々がどうしても気になって仕方がなかったワインが2つ。
- シャトーヌフ・デュ・パプのワイン
- シャトー・マルゴーのサードラベル
一つ目は漫画『神の雫』で登場したワインと、同じ産地のワインはどんな味がするのだろうか?
やはり読者としては登場するワインは片っ端から飲んでみたいもの。
その片鱗でもいいから味わいたい。
もう一つはサードラベルといえども、5大シャトーが手掛けるワインというものは一体どんなワインなのか?
最近授業でボルドーについて勉強したばかりだったので、やはり5大シャトーへの憧れが一同の好奇心をより一層駆り立てた。
こちらは
- グルナッシュ 80%
- シラー 10%
- ムールヴェードル 10%
全てグラスの脚についてくるマジカルカンニングシートのお陰でまともな内容が書ける。
豊かな香り。黒い系の果実の香りかな?
あと味わいは厚みがあってかなり好み。
コメントはまったくもって当てにしないで頂ければ幸いだが、
『神の雫』の雫くんや遠峰一青がこのワインを飲んだらどう表現しただろうか?
という話で盛り上がる。
私は漫画の世界を少しでも体験できたのかも!!という興奮でずっと
『おぉ…ぉ…おぉ…』
とずっと遠峰一青の魂が乗り移っていた。
そして気になるワインのもう一つがコチラ。
- カベルネ・ソーヴィニョン 88%
- メルロ 12%
正直、ワインを飲むのにここまでドキドキしたのは初めてだった。
まるで憧れのマドンナが今目の前にいるかのような。
遠い存在かと思っていたのに今まさに手が触れられる距離にいる。
実際に話す彼女はどんな人物なのだろうか?
期待と、怖さが混じり合った変な緊張感の下、遂に私はシャトー・マルゴーの片鱗を体感する。
先に香りを取った友人が、
『えっ、いい香り!!』
グラスに鼻を近づけただけで、香りが立ち上ってきている。
かつ、今までかいだことのない優しい香り。
柔らかくて、なんだか落ち着く。
友人が『お部屋の芳香剤にしたい』と言っていたが激しく同意する。
ワインの香りで優しさを感じたのは初めてだったので、衝撃が走った。
そして味わいもまろやかで優しい。
角がまったくない丸い球体の様な印象。
ワインを飲んでいるのに、私の方がワインに包み込まれているような錯覚を起こした。
こっ、これがシャトー・マルゴー…
セカンド、ファーストなんて飲めてしまったら、私は一体どうなってしまうのだろうか?
『君、これを飲んで表現してみたまえ』
という暇と時間とお金を持て余した、いい意味での変態さんはどこかにいないだろうか?
しかし、あのワインを死ぬまでに飲んでみたいなという思いを胸に日々頑張るのもまた一興だろう。
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ、我々はウキウキでお店を後にしたのだった。
終わりに
本当に貴重な体験が出来た。
私はこの日だけで6種類のワインの経験を積むことが出来た。
かつクオリティーの高いワイン達から6種類も飲めたというのが本当に良い経験になった。
しかもまだまだ、いろんな国や地域、生産者のワインがあるというから驚きだ。
ワインを飲みたいけど、何を飲んだらいいのかわからない方や、とにかく片っ端から飲んでみたいという方に一押しである。
種類がありすぎてわからないよという方も、料理を決めてからワインを選んでいただいたり、逆にワインを決めてから料理を選んで頂いたりも出来る。
店員さんも優しく提案してくれるので、安心してお店に足を運んで頂きたい。
何より友達とワイワイ話しながら楽しい時間や経験を共有できたというのが一番の収穫。
是非、皆様も膨大なワインのリストを眺めながらワインを楽しんで頂きたい。
主に活動の拠点が関東なので、『こんなお店あるよ』という耳より情報をお持ちの方は是非ご教授頂ければと思う。
今回も私の記事を読んでくれてありがとう。
前回の幕張の名店『Vv.lab』さんの記事はコチラから。とてつもない料理に対するこだわりやワインの知識を持つマスターが作る、SNS映え間違いなしの絶品料理やワインのマリアージュは必見です。
メッセージはコチラから!!
『ビストロwine bar M』さん情報
営業時間
火~日 17:00~23:30
(FOOD LO22:00 DRINK LO 23:00)
定休日
月曜日
+不定休があるので、事前にご確認される事を推奨
コース
予約ページ
アクセス
グーグルマップのリンクです。