【目指せ一発合格】2023年度ワインエキスパート受験体験記Vol.19~日本のワインの基本情報~

ワイン
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皆様勉強の方はいかがでしょうか?

私は7月末に1回目のチャンレジをしてくる予定なので

やる気と緊張が入り混じった変な精神状態で日々を過ごしております(白目

今回は日本のワインについての、基礎知識を掘り下げていこうと思います。

日本のワインについて

近年、日本のページが教本の一番前の方に掲載されるようになったそうで、日本ワイン産業の発展やソムリエ協会の思い入れの強さが伺えます。

以前はやはりワインと言えば、フランス!!

という事で大御所をおさえておけばなんとかなるという風潮だったそうですが、

CBT試験に移行してからは、出題傾向がより広範囲になり、幅広い知識が求められるようになりました。

その中でも、日本の出題数が昔に比べると増加し、個人差はあると思いますが、ほぼ確実に出題されるであろう部分となっているようです。

その分、少し突っ込んだ出題も見られるようなので、自国のワインについてより深い知識を得ていこうと思います。

基本情報

国の面積は3,780万haでドイツと同じくらい。

ブドウの栽培面積はというと、16,500ha(2021年農林水産省)

生産量は165,100tになり、そのうちワイン用ブドウは21,971tになります。

国内ブドウの13.3%がワインに醸造されているようです。

日本ワインの生産量は、16,499klで750ml換算で約2200万本になります。

ワイン造りの北限が、北海道名寄 北緯44.1度

南限が、沖縄県恩名村 北緯26.3度

という事で、その差18度!!

フランスシャンパーニュとコルシカ島の差が約6度なので、その3倍という非常に南北の差のある国となっています。

作っているワインの割合

白ワイン45%
赤ワイン44.4%
発泡3.6%
その他6.7%
ワインタイプ別生産割合

ほぼ、白ワインと赤ワインが同じくらい造られております。

生産量TOP10

順位都道府県生産量
1位山梨県4,334kl
2位長野県4,071kl
3位北海道3,058kl
4位山形県1,173kl
5位岩手県596kl
6位新潟県590kl
7位岡山県454kl
8位栃木県276kl
9位島根県259kl
10位京都府非公開
都道府県ランキング

TOP3の全体に占める割合は、約7割にも及びます。

ワイナリー数もランキングに準拠するような形で

山梨県→92場、長野県→62場、北海道→46場、山形県→19場、岩手県→11場と、全ワイナリーの2割強山梨県に集中。

全体のワイナリー数だと413軒とデータではなっておりますが、実際に日本ワインを製造中のワイナリーだと278軒くらいだと言われています。

現在稼働しているワイナリーのうち、86%は年間生産量が100kl未満の小規模ワイナリーです。

ちなみに、日本のブドウだけでワインを造っている最大の生産者は、北海道ワイン㈱さんになります。

ワインの歴史

本格的なワイン造りの始まり→明治初期

1874年山田宥教ゆうきょう詫間憲久さくまのりひさ山梨県甲府でワイン造りをスタート

1877年に現在の勝沼にあたる祝村にて、民間初のワイナリー『大日本山梨葡萄酒会社』が設立

1893年には新潟県上越市に『岩の原葡萄園』川上善兵衛によって設立

大正時代→大阪にて本格的にワイン造りがスタート

1973年は、3年前の大阪万博の影響もありワイン消費が前年比162%にも上昇したので『ワイン元年』と呼ばれる。

2018年に熊本大学から新たな見解が発表され、1627年福岡県にて初の葡萄酒造りがされていたという記述が文献から見つかったそうです。

気候風土

日本のブドウ栽培地の気候は、ほぼ内陸性気候です。

しかしながら、海洋性気候の産地が3つ存在します。

  • 北海道後志しりべし地方
  • 山形県庄内地方
  • 新潟ワインコースト(新潟砂丘一角の角田浜越前浜)

こちらは要チェックです!!

ワイン法

日本では酒税法によりアルコール度数1度以上の飲料が、酒類と決められております。

その中でも※『ワインのラベル表示のルール』というのが、2015年10月30日に定められました。

実際に施行されたのが、3年後の2018年10月30日になります。

10月の部分までチェックしておきましょう!!

※正式名称は『果実酒などの製法品質表示基準』

どんなルール?

『国産ワイン』と聞いた時、みなさんはどんなワインをイメージしますか?

私は日本のブドウ100%のワインを想像したのですが、実際には海外の原料などを使っても、国内で製造していれば『国産ワイン』と名乗れていたようです。

これはややこしい!!ということで表示基準が出来ました。

国内製造ワインの中で、日本のブドウだけを使って、国内生産したものは『日本ワイン』と名乗る事が出来ます。

  • 日本ワイン→日本のブドウのみを使用して国内生産されたワイン(国内製造ワインでもある)
    例)日本生まれ→日本育ち
  • 国内製造ワイン→日本のブドウや海外原料を使って、国内生産されたワイン
    例)海外生まれ→日本育ち
  • 輸入ワイン→ボトルワイン (DRCのロマネコンティとか)
    例)海外生まれ→海外育ち

日本ワインのみ、産地や品種などの表示がOKです。

逆に海外原料を使用したものは、産地や品種の表記ができず、表ラベルに『濃縮果汁使用』『輸入ワイン使用』と表示する義務があります。

あと日本のワインは85%ルールが使用されているので、

ワインの産地、品種の表示収穫年の表示をする場合は、85%以上が条件になります。

ラベルの表示例

東京ワイン』『東京産ブドウ使用』『東京醸造ワイン』と3つの表記があった場合。

どういった意味を持つかご存知でしょうか?

  • 東京ワイン→東京都のブドウを85%以上使用して、東京都で醸造
  • 東京産ブドウ使用→東京都のブドウを85%以上使用して、東京都以外で醸造
  • 東京醸造ワイン→東京都以外で収穫されたブドウを使用して、東京都で醸造

ラベル表記でこのような違いがあります。

教本のP.85に例が載ってますので、こちらもチェックしてみてください。

G.I.について

現在、地理的表示制度で指定されている産地は5つになります。

指定年月名称
2013年7月山梨
2018年6月北海道
2021年6月山形
2021年6月長野
2021年6月大阪
G.I.指定産地

ちなみに日本でこのG.I.を指定しているのは、国税庁になります。

品種について

日本での品種ランキングは、順位並びに、どの県が生産量1位か?という部分まで覚えておきたいです。

白ブドウ

1位2位3位
品種甲州ナイアガラシャルドネ
1位山梨北海道長野
2位島根長野山形
3位山形山形兵庫
日本の白ブドウランキングと地域別ランキング
4位5位6位
品種デラウェアケルナーソーヴィニヨンブラン
1位山形北海道長野
2位山梨長野北海道
3位大阪新潟山形
日本の白ブドウランキングと地域別ランキング

黒ブドウ

1位2位3位
品種マスカットベーリーAコンコードメルロ
1位山梨長野長野
2位山形山形
3位長野山梨
日本の黒ブドウランキングと地域別ランキング
4位5位6位
品種キャンベルアーリーカベルネ・
ソーヴィニヨン
ブラッククイーン
1位北海道長野長野
2位岩手山形山形
3位宮崎山梨山梨
日本の黒ブドウランキングと地域別ランキング

全体ランキング

品種
1位甲州3,36115.3
2位マスカットベーリーA2,98213.6
3位ナイアガラ2,49411.4
4位コンコード1,8358.3
5位メルロ1,4336.5
日本のワイン原料用国産ブドウ生産量ランキング

白ブドウのNo.1が、甲州!!

黒ブドウは、マスカットベーリーAです!!

ちなみに、2023年の教本データだと日本で一番造られている欧・中東系品種はメルロで、白ブドウだと安定のシャルドネ!!

ナイアガラは、国内で一番造られているアメリカ系品種になります。

川上善兵衛品種

1893年には新潟県上越市に『岩の原葡萄園』を設立した、川上善兵衛さん。

マスカット・ベーリーAをはじめ様々な品種を交配により開発した為、日本ワイン用ブドウの父とも呼ばれます。

気を付けて覚えておきたいのは、2パターン。

  • 川上善兵衛さんが開発した品種
  • 川上善兵衛さんが海外から持ってきた品種

開発した品種は、何と何の交配かもチェックです!!

川上善兵衛さんが開発した品種

・黒ブドウ

マスカット・ベーリーA → ベーリー×マスカット・ハンブルグ 1927年登録。

ブラック・クイーン → ベーリー×ゴールデン・クイーン 1927年開発。

ベーリー・アリカントA → ベーリー×アリカント・ブスケ 1929年登録。

全てベーリーが軸になってます。

あとは交配で使われた品種の名前が入っておりますので、落ち着いて答えを選びましょう。

・白ブドウ

レッド・ミルレンニューム → 未詳1号×ミルレンニューム

レッドとつきますが白ブドウです。

川上善兵衛さんが海外から持ってきた品種

キャンベル・アーリー→1897年に川上善兵衛さんによりアメリカから導入された黒ブドウ。

こちらは開発した品種ではなく、海外から導入した品種です。

その他の日本の品種

善光寺竜眼とも呼ばれます。

山幸→ヤマブドウ×清美

ヤマ・ソーヴィニヨン→ヤマブドウ×カベルネ・ソーヴィニヨン

甲斐ノワール→ブラッククイーン×カベルネ・ソーヴィニヨン

甲斐ブラン→甲州×ピノ・ブラン

リースリング・リオン→サントリーが開発。岩手県で一番造られている。甲州三尺×リースリング

信濃リースリング→マンズワインが開発。シャルドネ×リースリング

O.I.Vに登録されている品種

O.I.Vとは?

国際ブドウ・ぶどう酒機構の略称で、この機関にリスト登録された品種はEUに輸出する際に、品種名をボトルに表示することが出来ます。

現時点で、日本では3品種が登録されています。

登録年品種
2010年甲州
2013年マスカット・ベーリーA
2020年山幸(ヤマブドウ×清美)
O.I.V登録品種リスト

年と品種をセットで覚えましょう!!

おわりに

いかがだったでしょうか?

やはり自国のワインについての知識はしっかりと持っておきたいですよね。

試験の得点にもつながり、ワインライフの充実にもつながる一石二鳥の範囲。

ここはしっかり得点源に出来るように、練習問題解きまくっていきます♪

今年受験する方は、間もなく試験ですね。

一緒に頑張っていきましょう!!

既に合格済みの方はアドバイスよろしくお願い致します!!

今回もお付き合い頂きありがとうございました。

Iori Aoyagi

青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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