【授業の復習】ワインスクール最終回②~アメリカ編~

ワイン
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今回で授業の復習は最後です。

ここまでお付き合い頂いた方、本当にありがとうございます。

最終回は、新世界の中でも確固たる地位を築いた『アメリカ』です。

それではお楽しみください。

あと先にネタバレをするとちょっとした奇跡が起きました。

アメリカのワイン

アメリカ概論

  • ワイン消費量世界一位!!
  • 生産量は世界4位
  • 小規模ながら近代設備を使った高級ワインを造るワイナリーが存在する

世界で一番ワインが飲まれている国はどこか?

それはアメリカです。

生産量も世界4位とTOP5に入っており、ワイン大国と言って差し支えないでしょう。

しかし、ここに至るまでの過程は決して平坦では無かったのです。

まずはアメリカの現在までに至った歴史を見ていきましょう。

アメリカワインヒストリー

  • 1769年…ミサ用のワイン造りからスタート。キリスト教の影響が大きかった。
  • 1849年…ゴールドラッシュ!!どこもかしこも好景気↑↑
  • 1920~1933年…禁酒法により暗黒時代に突入↓↓
  • 1934年…カリフォルニアワイン協会 ワインインスティチュート設立
  • 1976年…ワインの歴史的事件と呼ばれる『パリテイスティング』↑↑↑

分類的には新世界に入るアメリカ。

その最初のスタートは、キリスト教の祭礼に使用するためのワイン造りでした。

ちなみにその時のブドウの品種は『ミッション』という品種だったそうです。

そこから『ゴールドラッシュ』でお金持ちになりワインもどんどん飲まれます。

しかし、1920年から1933年に施行された禁酒法のせいで生産者側が大打撃を受け発展途上だった醸造所がほぼ壊滅に追いやられます。

悪夢の禁酒法の廃止から一年後、カリフォルニアワイン協会の設立によりまたワインは発展していきます。

そしてアメリカワインが遂に世界にその名をとどろかせることになった事件。

それが1976年『パリテイスティング』です。

別名『パリスの審問』とも呼ばれる世界を揺るがした日となります。

パリテイスティング 『パリスの審問』

※パリテイスティングとは…アカデミー・デュ・ヴァンの創始者であるスティーブン・スパリア氏がアメリカ建国200周年記念に1976年パリ郊外で開いたブラインドテイスティング会。

大事件です。

アメリカ・カリフォルニアのワインも美味しいよというのを知ってもらおうと思い、

フランスのワイン界における著名人を呼んでブラインドテイスティングの会を開いたところ、

まさかの赤・白ともにカリフォルニアワインがフランスワインを破る結果に!!

これには主催であるスティーブン・スパリア氏も

やべぇことになった…

と青ざめたそう。

ちなみにその当時のカリフォルニアワインはほぼ無名といって差し支えありません。

今でこそ世界に名だたるカリフォルニアワインですが当時は、

何このワイン?

くらいの知名度でした。

そのよくわからんワインが、まさか世界に誇るトップブルゴーニュトップボルドーワインに勝ってしまった。

まさしく、スラムダンクにおける絶対王者を倒した湘北高校みたくなってしまったのです。

ちなみに赤と白の当時の順位はコチラ

赤ワイン部門白ワイン部門
1位Stag‘s Leap Wine Cellars(カ)
スタッグスリープ
Château Montelena (カ)
シャトー・モンテレーナ
2位Château Mouton-Rothschild(仏)
Chムートンロートシルト
Meurault-Charmes(仏)
ムルソー-シャルム
ルーロ
3位Château Haut-Brion(仏)
Chオーブリオン
Chalone Vineyards(カ)
シャローン・ヴィンヤード
4位Château Montrose(仏)
Chモンローズ
Spring Mountain(カ)
スプリングマウンテン
5位Ridge(カ)
リッジ
Beaune Clos des Mouches(仏)
ボーヌクロドムーシュ
ジョセフドルーアン
6位Château Leoville-Las-Cases(仏)
Chレオヴィルラスカーズ
Freemark Abbey(カ)
フリーマークアビー
7位Mayacamas (カ)
マヤカマス
Batard-Montrachet(仏)
バタールモンラッシェ
ラモネ
8位Clos Du Val (カ)
クロ・デュ・ヴァル
Puligny-Montrachet Les Pucelles(仏)
ピュリニーモンラッシェレピュセル
ルフレーブ
9位Heitz Cellars (カ)
ハイツセラー
Veedercrest(カ)
ヴィーダクレスト
10位Freemark Abbey (カ)
フリーマークアビー
David Bruce(カ)
デヴィッドブルース
パリテイスティング1回目の結果

しかし、カルフォルニアワインが6本に対してフランスワインが4本で公平じゃないとか、

フランスワインの真の飲み頃はまだ先だとか、色んな物言いが入った事により

この後1986年と更に2006年にリターンマッチが行われます。

が、全てカリフォルニアワインが勝ちます。

それは今までの極上のワインが出来るのはフランスのみであるという、思いあがった考えから

『努力次第で極上のワインは作れるのだ』

という事を証明し、各国の生産者に夢と希望を与える結果になったのでした。

アメリカの品種

白ブドウ

  • シャルドネ…ヨーロッパに比べるとふくよかな味わいに。今までは樽の効いたリッチな感じだったが、最近のトレンドではエレガントで複雑な味わいのスタイルに変わってきているようだ。

黒ブドウ

  • ジンファンデル…決して某νガンダムの武装ではない。アメリカの土着品種でルーツはクロアチア。イタリアではプリミティーボと呼ばれている。冷涼地ではチェリーなどのベリー系、温暖な地域では黒系果実やスパイシーな味わいになる。
  • カベルネ・ソーヴィニヨン…白・黒合わせて一番栽培されている品種。特徴はパワフルさ。品種の持つ果実の甘さがばっちり出てくるので飲みごたえ抜群!!

アメリカの銘醸地

全体

アメリカの銘醸地まとめ画像
①カリフォルニア州 ワイナリー数5500~

アメリカのワインの約80%がこの地で生産されています。

特にノースコーストと呼ばれるエリアの『ソノマ』と『ナパ』の生産地が有名です。

特に大注目の産地がナパの中央部に位置する『オークヴィル

ここではかの有名な『オーパスワン』やカルトワインでもある

ハーランエステート』『スクリーミング・イーグル』…etc

値段を見て目玉が飛び出そうになるワインが多く造られています。

カルトワインに関しては後程説明させて頂きます。

☆主力品種

白ブドウ…シャルドネ

黒ブドウ…カベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールジンファンデル

②オレゴン州 ワイナリー数817~

1979年にゴー・ミヨ社主催で行われたワインオリンピックにおいて

オレゴン州のワイナリーであるジ・アイリー・ヴィンヤーズピノ・ノワール

10位に入る快挙で世界にその名を轟かせました!!

初代オーナーのデイヴィッド・レットさんはピノ・ノワールの父とも呼ばれています。

☆主力品種

黒ブドウ…ピノ・ノワール

③ワシントン州 ワイナリー数1270~

カリフォルニアに次いで2位の生産量を誇る生産地。

冬の厳しい寒さや感想した気候によりフィロキセラが生息できないので、

自根のブドウの樹が多数残っている。

☆主力品種

白ブドウ…リースリング

黒ブドウ…カベルネ・ソーヴィニヨン

④ニューヨーク州 ワイナリー数471~(日本のワイナリー数:300~)

緯度が高く全体的に冷涼な地域。

東側と西側で主要な品種が異なる

☆主要品種

白ブドウ…西側→リースリング 東側→シャルドネ

黒ブドウ…西側→ピノ・ノワール 東側→カベルネ・フランメルロ

カルトワイン

カルトワインという言葉を聞いたことはあるでしょうか?

こちらはまず普通の人ではお目にかかれない激レアワインです。

人気がありすぎて、お値段は目玉が飛び出そうになるものばかり。

カルトワインとは?…生産数がとても少なく超レアなワインのこと。主にカリフォルニア、ナパヴァレーのレアなワインのことを指す。人によって定義が曖昧なので、とっても貴重なワインという事だけ覚えておけばOKです。

なぜこんなワインが登場したのか?

それは『神の舌を持つ男』と呼ばれる人物の影響でした。

そう、世界で最も影響力のあるワイン評論家ロバート・パーカー氏です。

彼の評価が高かった、生産本数の少ないワインが熱狂的な人気を集めました。

その代表的なカルトワインを一覧でご覧ください。

  • スクリーミング・イーグル
  • ハーラン・エステート
  • グレース・ファミリー
  • ブライアント・ファミリー
  • マヤ
  • スケアクロウ
  • スローン
  • ボンド St.EDEN

大雑把ですが、だいたい100,000円を超えてきます!!

特にスクリーミング・イーグルは、500,000円さらに800,000円

ソーヴィニヨンブランの白ワインは、1,000,000円を超えます(白目

いつか飲める日が来るのでしょうか…

もしかしたら、飲ませて頂ける機会が人生の中であるかもしれません。

その時に、知っているか、否かで飲ませて下さった方の反応も相当変わります!!

なのでカルトワインは知っておいて損はありません!!

テイスティングにて

遂に最終回のテイスティング。

思えば半年前は品種の名前すら知らない私でしたが、

運よく先生に恵まれ、かつ友人にも恵まれた事で楽しく勉強が出来ました。

最終回のテイスティングは、

白ワイン

アルゼンチンのトロンテス

アメリカのシャルドネ

赤ワイン

アメリカ ジンファンデル

アメリカ カベルネ・ソーヴィニヨン

チリ カルメネール

アルゼンチン マルベック

という流れでしたが、ここでサプライズが!!

なんと

白のシャルドネが

シャトー・モンテレーナ

1976年『パリテイスティング』において白部門1位に輝いた

シャトー・モンテレーナ

更に赤のカベルネ・ソーヴィニヨンが

こちらはさらに驚くかもしれません!!

オーパス・ワン 2014年

まさかの『オーパス・ワン 2014

授業でこんなワインを飲めてしまっていいんですか!?

ちなみにこのオーパスワンの参考価格は

77,000円です(白目

カベルネ・ソーヴィニヨンのワインだなぁというのはわかったのですが、

まさか憧れのオーパスワンだったとは夢にも思いませんでした…

人生、憧れを追っかけていればいつかたどり着けるものかもしれません。

このような機会を設けて下さったスクールに感謝です。

終わりに

まず、ここまで読んで頂いたあなたに感謝を述べさせて下さい。

マダムMとの出会いでワインを勉強しはじめた半年前

まさか自分がブログを書いているとは思いませんでした。

ここまで続けられたのはあなたのお陰です。

本当にありがとうございます。

遂にビギナークラス卒業です。

しかし知識はまだまだビギナーにも及びません。

日々勉強ですね。

色々と伝えたい気持ちはあるのですが、それは次回

『ワインスクールに通うメリット・デメリット』

というのを、半年通った実体験から赤裸々に書いてみようと思います。

自分自身、文字に起こしてみて

この半年で何が変わったのか?

というのを見つめなおしてみようと思います。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

ワイン、本当に奥が深くて美味しいので、一緒に楽しみましょう!!

今回も読んで頂きありがとうございました!!

P.S 実は…

ラストの授業の後の持ち寄りワイン会で、『パリテイスティング赤部門1位

スタッグス・リープも飲めてしまいました!!

まさか夢おとぎ話のようなワインを実際に1日で両方味わえてしまうとは…

ワインスクール恐るべし!!

Iori Aoyagi

青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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