今回は『ニュージーランド』と『南アフリカ』をまとめていきます。
お恥ずかしながら、私の頭の中の世界地図と、実際の世界地図の位置が異なっておりました。
のでまずは二国の位置を再確認。
私の頭の中では、ニュージーランドがもっと右上の方にありました(汗
なので『ニュージーランド』のまとめから書いていきます。
ニュージーランドのワイン
ニュージーランド概論
- 1819年に植樹され、1980年代後半にソーヴィニヨン・ブラン、1990年代からピノ・ノワールが登場し世界の注目を集めるようになる。
- 大まかに『北島』と『南島』で産地が分かれている。
- スクリューキャップ普及率が9割OVER。
- 品種別収穫量はソーヴィニヨン・ブランが7割以上を占める。
- 生産されたワインの約80%以上が輸出されている。
あとこちらは余談ですが、ニュージーランドは人口よりも羊さんの方が多い国です。
人口約500万人に対して、羊さんの数は約2700万頭!!
1人に対して5.4頭の計算になりますが、可愛いので6頭に切り上げました。
ニュージーランドの主要品種
白ブドウ
- ソーヴィニヨン・ブラン…THE☆ニュージーランドと言えば、ソーヴィニヨン・ブランです。とっても爽やかなハーブだったり芝の様な清涼感のある香りからのスッキリ白。品種別収穫量でみても、約70%がソーヴィニヨン・ブランとダントツです!!
黒ブドウ
- ピノ・ノワール…病気に弱く、さらに育つ気候も選ぶとっても栽培が難しい品種ではありますが、その分本領発揮した時の味わいは他の追随を許さないとも呼ばれるピノ・ノワール。特に冷涼な気候を好むこの品種の栽培に適した場所の一つがニュージーランドになります。
ニュージーランドの銘醸地
ニュージーランドでは大きく分けて、『北島』と『南島』に分かれています。
なので、それぞれの銘醸地をまとめていきます。
北島の銘醸地
①ホークスベイ…栽培面積No.2
ニュージーランドの中でも抜群の日照量とメドックに似た地質を持つ為、
ボルドー品種がメインで栽培されています。
主要品種はメルロー。
その他にも、シラーの栽培も盛んです。
前回のオーストラリアでは『シラーズ』と呼ばれていましたが、
フランス、ローヌの様なシラーを目指しているので、ニュージーランドでの表記は『シラー』となっているそうです。
オーストラリアのシラーズと比べると、強い黒コショウのようなスパイシーさがウリです。
②ワイララパ
ワイララパという変わった名前の土地だなぁと思っていたら、
マオリ語で『輝く水の土地』という意味だそうです。
マオリ族は、イギリスが入植する前にいた先住民族の名前です。
特に抑えておきたいのが、サブリージョンの『マーティンボロー』
気候条件がブルゴーニュに酷似しているようなので
ピノ・ノワールの絶好の栽培地となっています。
特に『アタ・ランギ』という造り手のピノ・ノワールは
『ニュージーランドのロマネコンティ』とも呼ばれているそうで
数々の賞を獲得しています。
南島
③マールボロ 栽培面積No.1
ニュージーランドでの一番の生産地がこちらの『マールボロ』地区となります。
栽培面積は国全体の約70%を占めます。
ソーヴィニヨン・ブランの聖地とも呼ばれ、
この地域で収穫されるブドウの約80%がソーヴィニヨン・ブランです。
こちらもホークスベイに勝る日照量があり、暑くなり過ぎない気候の為
豊かな果実味と爽やかな酸がのった、世界でも認められる
ソーヴィニヨンブランの産地となっております。
④セントラル・オタゴ
世界でも最南端に位置する生産地です。
雨が少なくとても乾燥していて、かつ気候も冷涼なので
『ピノ・ノワール』の栽培に適しています。
そしてこの地域が一躍して世界の注目を浴びるようになったきっかけが、
『フェルトンロード』という生産者のワイン。
初リリースがワイン評論家の『ロバート・パーカー』氏の目にとまり、
ブルゴーニュ以外でこんなに美味しいピノ・ノワールが出来るなんて!?
南半球にこんな凄いワインを造る生産者がいるのか!?
と世界に大きな衝撃を与えます。
その結果、ニュージーランドのセントラル・オタゴが世界的な注目と評価を得ることになります。
このように一夜にして、一躍有名になったワインを
『シンデレラワイン』
なんて言ったりもします。
やはり『ロバート・パーカー』氏の影響力恐るべし…
南アフリカのワイン
南アフリカの概論
- 南緯27度~34度までブドウ産地が広がる。
- 西ケープ州が生産の90%を担っている。
- 環境と人に配慮したワイン造りを率先して行っている。
- 原産地呼称:W.O
アフリカ大陸の最南端に位置し、実はワインの歴史は新世界の中でも長い国です。
環境や人に配慮した独自の制度を取り入れいたり、古樹に対する保護活動も熱心に行っています。
南アフリカの主力品種
白ブドウ
- シュナン・ブラン…南アフリカが栽培面積世界一!!1600年ごろに他国から持ち込まれたと考えられており、それまではスティーンの名で現地で親しまれていたが、1963年にスティーンとシュナン・ブランが同一種である事が証明された経緯を持っている。
黒ブドウ
- ピノ・タージュ…こちらは南アフリカならではの品種です。ポテンシャルは凄まじいが、育つ環境を選ぶ気難しいピノ・ノワールちゃんと、病気に強いサンソーくんの交配種となってます。
南アフリカの銘醸地
①スワートランド
南アフリカでも広大な面積を持つ地域です。
シュナン・ブラン、シラーなどが主力。
シラーは、グルナッシュなどとブレンドされて南ローヌスタイルのものも造られている。
②ケープタウン
この地区にある『コンスタンシア小地区』が南アフリカのワイン発祥の地と言われています。
コンスタンシアで一際有名なワインが『ヴァンドコンスタンス』です。
こちらはかのナポレオンが『死ぬ前にもう一度飲みたい』と言った
甘口ワインになります。
『ミュスカ・ド・フロンティニャン』という白ブドウ品種から造られています。
③ステレンボッシュ
南アフリカでもっとも有名な産地がこのステレンボッシュになります。
主力はカベルネ・ソーヴィニヨン。
ボルドーブレンドのスタイルが人気。
さらには南アフリカならではの『ピノ・タージュ』
『Kanonkop(カノンコップ)』という生産者のピノタージュが特に有名です。
④ロバートソン地区
こちらで有名なのは『グラハム・ベック』というスパークリングワイン。
こちらはオバマ氏の勝利の美酒として有名です。
南アフリカで瓶内二次発酵にて造られるスパークリングワインを
『メトードキャップクラッシック』と呼びます。
⑤ウォーカーベイ
こちらは南アフリカの中でも特に冷涼なエリアになります。
その為、ブルゴーニュ品種の栽培に適しているので、ピノ・ノワールやシャルドネが高い評価を得ています。
特に注目したい産地が『ヘメル・アン・アード』です。
現地の言葉で『天と地』のような意味のようです。
ここから更に3つの地区に分かれます
- ヘメル・アン・アード・ヴァレー
- アッパー・ヘメル・アン・アード・ヴァレー
- ヘメル・アン・アード・リッジ
ヴァレーが一番海側で、そこから内陸へアッパー、最後にリッジと続いていきます。
特にリッジは標高が高い為、一番冷涼です。
ブルゴーニュ以外でもブルゴーニュ品種が本領を発揮できる場所として注目されています。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
両国ともにこれからもっと世界から注目され、様々な場所で見かける機会が多くなりそうです。
授業などを通じて、色々な新世界のワインを飲みましたが
どれもとても素晴らしく美味しい!!
やはりその国その国の違いがあったり、
生産者さんの哲学が反映されていたり、
なんだこのワインは!?
のような驚きもあったり、
知ると知らないではワインライフの幅が相当変わるなと思い知らされました。
次回は『日本』のワインと第9回のテイスティングの模様をお伝えします。
今回も読んで頂きありがとうございました!!
青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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