【目指せ一発合格】2023年度ワインエキスパート受験体験記Vol.16~フランスのプリムールをスッキリさせる~

ワイン
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みなさんこんにちは。

もう間もなく6/15から一次試験の会場の予約が始まりますね。

どんな風に会場を予約するのか気になってソワソワしております。

今回も問題を解いていて『あれ?』となった部分をまとめていきたいと思います。

今回のテーマはこちら『フランスの新酒について』

フランスの新酒規定

結構この手の問題で、

Q.プリムールで赤のみ認められているAOCを以下から選びなさい。

私『ここは赤のみだっけ?は赤ロゼ??』

Q.プリムールが認められていないAOCを選びなさい?

私『どこもOKもしくはどこもNGな気がする…』

など、ごちゃついた経験はないでしょうか?

今私が絶賛そんな状況なのでスッキリさせていきたいと思います。

基本情報

フランスでは新酒のことを、Vin NouveauヴァンヌーボーとかVin de Primeurヴァンドプリムールと呼びます。

日本でよく話題になる解禁日

こちらは、毎年11月の第三木曜日と定められています。

あと販売に関して、必ずラベルに収穫年を表示しないといけません。

私はヌーボと聞いたら真っ先に『ボジョレーヌーボー』が思いつくのですが、

ボジョレー以外にもヌーボーが認められているAOCがあり、

反対にボジョレーでもヌーボーは認められていないAOCがあります。

あと生産可能色が普通の時とプリムールの時で変わる場合があるのも、こんがらがる要因だと思っています。

ただまずは一つだけ覚えておいてください。

もともとの生産可能色から、減る事はあっても増えることはない

もともと白のみだけど、新酒の時はロゼ・白造れるとか、

元々は赤のみOKだったけど、新酒の時は白になる

みたいなパターンはないということです。

そんなことを踏まえて、地域だったり、生産可能色だったり、グループ分けをしながら整理してきたいと思います。

地域で分けてみる

全部で20種類あります。

なので、ここに載っていないAOCは新酒は認められていないという事です。

すべてのAOCの数からしたら、20は少ないように感じるのが救い!!

Beaujolais系

新酒といえばボジョレー!!

こちらは3種類ありますが、全てロゼになります。

  • Beaujolais
  • Beaujolais Villages
  • Beaujolais+コミューン名

ちなみにこちらは

通常時:赤・ロゼ・白 → プリムール:ロゼ

通常は全てOKですが、プリムール時はロゼになっております。

ボジョレーヌーボーで白がないのは、こういった理由です。

※注意しておきたいところ

Beaujolais+コミューン名はいいのですが、

Morgonモルゴンとか、Cote de Brouillyコートドブルイィなどのボジョレーの村名AOCは新酒認められていません

ちなみにボジョレーの村名AOC(Morgonとか)の生産可能色は全て赤のみです。

Bourgogne系

こちらは全部で2つ、かつ全て白のみです。

  • Coteaux Bourguignonsコトーブルギニョン
    赤・ロゼ・白→ 白のみ
  • Bourgogne Aligoteブルゴーニュアリゴテ
    白のみ→白のみ

Macon系

こちらからは3つ。

マコンといえば白が有名ですが、Maconだけ注意です!!

  • Macon
    赤・ロゼ・白 → ロゼ
  • Macon Villages
    白のみ→白のみ
  • Macon+地理的表示名
    場所で様々 →白のみ

基本は白のみですが、MaconのみロゼもOKです。

もともとが赤・ロゼ・白と全部造れたのが赤だけNGをくらいました。

Rhone系

こちらは2つ。広域と南部ローヌです。

  • Cotes du Rhoneコートデュローヌ(広域)
    赤・ロゼ・白 → ロゼ
  • Ventouxヴァントゥー(南部ローヌ)
    赤・ロゼ・白 = ロゼ

ヴァントゥーは通常でも新酒でも全部OKという覚えやすいAOCです(好き

Languedoc・Roussillon系

こちらから2つつです。

  • Languedocラングドック
    赤・ロゼ・白 → ロゼ
  • Cotes du Roussillonコトーデュルーション
    赤・ロゼ・白 = ロゼ

Cotes du Roussillonも通常も新酒も全部OKです(すこ

Loire系

やってまいりました、ロワール。

こちらは6つありますが、更に地域別でみていきます。

ペイナンテ地区

  • Muscadet
    白のみ → 白のみ

こちらは元々が白のみなので、白のみです。

アンジュー&ソミュール地区

  • Anjou Gamayアンジューガメイ
    赤 → 赤(ガメイだけ)
  • Rose d’Anjouロゼダンジュー
    ロゼ → ロゼ
  • Cavernet d’Anjouカベルネダンジュー
    ロゼ → ロゼ
  • Saumurソミュール
    赤・ロゼ・白 → ロゼ

アンジューガメイは『ガメイ』とついているので、赤のみかつ品種はガメイのみOK。

あとは、全部ロゼのみです。

ソミュールは通常なら、赤・ロゼ・発泡ロゼ・白・発泡白となんでもこなす器用なAOCですが、

きっと覚えやすいようにロゼのみに揃えてくれたんだと思います。(違う

トゥレーヌ地区

  • Touraineトゥレーヌ
    赤・ロゼ・白 → 赤(ガメイだけ)ロゼ

こちらもの場合は、品種はガメイのみになってます。

キワモノ系

あぶれもの達を紹介。

  • Gaillacガイヤック(南西地方のタルン川流域)
    赤・ロゼ・白(発泡もOK) →
  • Coteaux du Lyonnaisコトーデュリヨネ(リヨン周辺)
    赤・ロゼ・白 = ロゼ

ガイヤックは南西地方で唯一新酒がOKかつ、プリムールの中でもOKガイヤックだけ!!というまさにオンリーワンの存在。

コトーデュリヨネは、ボジョレーの南側にあるリヨンという都市の周辺のAOCらしいです。

こちらも、通常・新酒ともに全部OKなAOC(スコ

特徴的なAOCをまとめる

地域別でみてみると、意外とその産地の特徴が出てるんだなと思いました。

マコンだとやはり白メインだなとか、アンジュー&ソミュールはロゼメインだなぁみたいな。

最後は特徴的なAOCでまとめてみようと思います。

全部OKなAOC

全部OKということは、通常も新酒も全部OKということ。

つまり、1つ覚えれば通常とプリムールの2つの知識が手に入る一石二鳥のAOC。

  • Ventouxヴァントゥー(南ローヌ)
  • Coteaux du Lyonnaisコトーデュリヨネ(リヨネ周辺)
  • Cotes du Roussillonコトーデュルーション(ルーション)

20個のプリムール認定AOCのうち、この3つがすべてに対応しております。

オンリーワンなAOC

このパターンはここだけ!!というAOCが実はあるんです。

  • Anjou Gamay 赤のみ(品種はガメイのみ)
  • Gaillacガイヤック (品種はガメイのみ)・
  • Macon ロゼ

赤のみは、アンジューガメイ。

の組み合わせはガイヤック。

ロゼの組み合わせはマコンのみという、唯一神たち。

もし問題文で、『プリムールで赤と白が認められているAOCは?』みたいな問題が出たら

Gaillac一択になります。

GamayつかってねAOC

『赤はガメイじゃないとプリムール認めません!!』

というAOCが3つあるのでこちらも紹介させて頂きます。

  • Anjou Gamay 赤のみ
  • Touraine ロゼ
  • Gaillac

私の中ではトゥーレーヌが、全部OKだったけ?どうだったけ?ってよくなるので、

ここでしっかり覚えておこうと思います。

おわりに

なんだかんだ、やはりその土地の特色が出てるなぁと個人的には思いました。

マコン→白、アンジュー&ソミュール→ロゼ的な。

あとCoteaux du Lyonnaisコトーデュリヨネくんは、

『どこの子?』

フランス勉強してきましたが、ここで初めてみたのでびっくりしました。

びっくりしたのは私だけじゃないと信じたい。

自分の中でフランス各地のAOCが曖昧になってきた頃合いだったので、

プリムールのまとめと今までの復習が出来てよかったです。

今年受験する方は一緒に頑張っていきましょう!!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

Iori Aoyagi

青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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