みなさんこんにちは!!
やっとこさフランス各地に目を通しました。
なんとなくで飲んでいたワイン達が、どんどん頭の中で結びついていって楽しいです。
今回はフランスのワインのざっくりとした歴史や文化をまとめていきます。
例えば、年号を求められそうな出来事、ブドウ栽培面積、世界遺産や食文化など。
メインというよりは、知っとくと得点できちゃうかも!?な部分になると思うので、試験前にサッと目を通せるような内容で書いていきます。
フランスの歴史
ざっくりとフランスの歴史とワインの関係を見ていきましょう。
フランスのざっくりした歴史
年号 | 出来事 |
紀元前6世紀ごろ | フォカイア人がマルセイユ(プロヴァンス)にブドウ栽培をもたらす。 |
紀元1世紀ごろ | 古代ローマ人によりローヌにブドウ栽培とワインが広められる。 |
紀元1世紀中ごろ | ボルドーにブドウ栽培が持ち込まれる。 |
4世紀ごろ | ボルドーやブルゴーニュを経て、シャンパーニュ地方にも伝わる。 |
481年 | クローヴィスがフランク王国を建国。カトリックを認めたことからワインが浸透する。 |
中世 | 教会の権力の拡大とともに、ベネディクト派やシトー派の修道僧によりブドウ畑も広がる。 |
1789年 | フランス大革命 ブドウ畑が市民階級に渡る。 |
1855年 | パリ万博 ナポレオン三世の要請で『ジロンド県産の格付けワイン及び白ワイン』が作成される。メドックとソーテルヌの格付け |
19世紀 | 産業革命の影響により、市民の間でワインが飲まれるようになる。 |
19世紀後半 | 三大疾病がフランスのブドウ畑に壊滅的な打撃を与える。 |
20世紀頃 | 戦争や恐慌で、粗悪なワインが出回ってしまう |
1935年 | バロン・ル・ロワとジョゼフ・カピュスが運動をおこし I.N.A.O(国立原産地及び品質機関)の前身が設立され、A.O.C(原産地呼称制度)が 制定される |
覚えたいポイント
①ブドウの広がり方について
フランスのブドウ栽培の始まった地は、マルセイユ(プロバンス)です。
覚えておきたいのは、ブドウ栽培を最初に持ち込んだのが、フォカイア人。
その後にブドウ栽培を広めていったのが、古代ローマ人。
南から北側へとブドウは広がっていきます。
②ワインの広がりについて
481年のフランク王国がカトリックを認める~1789年フランス大革命まで
ワイン=宗教色が濃い
畑の所有者=教会
1789年フランス大革命や19世紀の産業革命の影響
ワイン=日常で飲まれる
畑の所有者=市民
③19世紀の3大疾病
年号 | 出来事 |
1855年 | ウドンコ病(Oidium)→ブドウ果粒が白い粉状の胞子で覆われてしまうカビ由来の病気。 対策→硫黄を含んだ農薬、ベンレート剤 |
1863年 | フィロキセラ(ブドウネアブラムシ)→根や葉に寄生しブドウを枯らしてしまう。 対策→北米系種を台木とした接木苗を用いる |
1878年 | ベト病(Mildiou)→花や葉果実に白いカビ状の胞子が形成され、落下してしまう。 対策→ボルドー液の散布 |
どんな病気かと、その対策は覚えておきたい部分です。
ブドウ栽培面積(2023年度の教本)
フランスでのブドウの栽培面積ランキングです。
白ブドウ
順位 | 品種 | 面積(ha) |
1位 | Uni Blanc | 92,514 |
2位 | Chardonnay | 54,048 |
3位 | Sauvignon Blanc | 31,773 |
4位 | Colombard | 11,500 |
5位 | Chenin | 10,362 |
黒ブドウ
順位 | 品種 | 面積(ha) |
1位 | Merlot | 114,785 |
2位 | Grenache | 84,745 |
3位 | Syrah | 67,040 |
4位 | Cabernet Sauvignon | 46,971 |
5位 | Pinot noir | 32,778 |
白・黒総合
総合順位 | 品種 | 面積(ha) | 色別順位 |
1位 | Merlot | 114,785 | 赤1位 |
2位 | Uni Blanc | 92,514 | 白1位 |
3位 | Grenache | 84,745 | 赤2位 |
4位 | Syrah | 67,040 | 赤3位 |
5位 | Chardonnay | 54,048 | 白2位 |
6位 | Cabernet Sauvignon | 46,971 | 赤4位 |
7位 | Pinot noir | 32,778 | 赤5位 |
最初『Uni Blancって何じゃ?』と思いましたが、これは主にコニャックやアルマニャックなどのブランデーによく使われる品種になります。
世界遺産や文化など
シャンパーニュ地方
世界遺産
年号 | 名前 |
1991年 | ランスの大聖堂(ランスのノートルダム大聖堂) |
2015年 | シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ |
大聖堂では、フランス国王の戴冠式が行われます。
食文化
・Chaourcee(A.O.Pチーズ)…牛乳、白カビ
アルザス
フランス領だったりドイツ領だったりと歴史に翻弄された地域。ドイツ的というキーワードが出たらまずアルザス。
文化
ストラスブールやコルマールなどの旧市街の、木骨組み漆喰固めの家
食文化
・シュークルート…キャベツの漬物
・ベックオフ…肉と野菜の白ワイン蒸し煮
・タルト・フランベ…アルザス風薄焼きピザ
ブルゴーニュ
歴史
年号 | 出来事 |
630年 | ジュヴレ・シャンベルタン クロ・ド・ベーズが開かれる 特級畑の中で最も古い記録が残っている |
1395年 | フィリップ豪胆公がガメイ禁止 |
1443年 | ニコラ・ロランが妻のギゴーヌ・ド・サランと共に 困窮者の為の施療院オテル・デューを建設。 オスピス・ド・ボーヌとも呼ばれる。 |
1760年 | コンティ公が、ルイ15世の寵姫ポン・パドゥール夫人との争奪戦に勝ち ロマネ・コンティを取得 |
世界遺産
年号 | 名称 |
1979年 | サント・マドレーヌ大聖堂 サンティアゴ・デ・コンポステーラの始点の1つ |
2015年 | ブルゴーニュのクリマ ディジョン~ボーヌ~マランジュ |
食文化
・Epoisses牛乳から造られるウォッシュタイプのチーズ
ジュラ・サヴォワ
文化
世界遺産一覧
- ブザンソンのブザンソンの城塞
- アルケ・スナンの王立製塩所
- サラン・レ・バンの大製塩所
細菌学の父と呼ばれる『ルイ・パストゥール』の生誕地…アルボワ
ルイ・パストゥール…アルコール発酵の解明や低温殺菌法などに貢献。発酵の化学式を明らかにしたジョゼフ・ルイ・ゲイリュサックとタッグを組んで受験生を悩ませてくることでも有名。
食文化
Coq au Vin Jaune…ヴァンジョーヌを使ったクリーミーな鳥の煮込み
Comte…AOPチーズの中で生産量No.1
Mont d’Or…8/15~翌年3/15までの限定生産チーズ。美味しい。
ローヌ地方
文化
世界遺産一覧
- 法王宮殿をはじめとするアヴィニョンの歴史地区
- オランジュのローマ劇場や凱旋門
- 古代ローマ時代の水道橋のポン・デュ・ガール
プロヴァンス
文化
芸術家たちが数多く過ごした地
サント・ヴィクトワール山を描き続けたセザンヌの出身地
地中海沿いのコート・ダジュールは、ルノワール、マティス、ピカソらが晩年を過ごした。
カンヌでは、世界的な映画祭が行われている。
食文化
私でも知っている料理名がでてくる地域!!
・Bouillabaisse…マルセイユ名物の魚介の寄せ鍋
・Ratatouille…夏野菜のトマト煮込み
コルシカ島
コルシカ島と言えばこの人!!
ナポレオン・ボナパルトの出生地…Ajaccio
ラングドック・ルーション
文化
1997年に登録された『歴史的城塞都市カルカッソンヌ』
個人的には『天空の城ラピュタ』みたいな感じで、響きが気に入っています。
シュッド・ウエスト
文化
・ベルジュラック付近の『ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群』がユネスコ遺産に登録。
その中でも『ラスコーの洞窟』が多分一番有名。
食文化
・Foie Gras…フォワグラ!!
・Confit de Canard…鴨のコンフィ。フォアグラが名産なので納得。
・Truffe…トリュフ!!
・Roquefort…洞窟で熟成させる青カビチーズ
ボルドー
ざっくり歴史
年号 | 出来事 |
紀元1世紀ごろ | ローマ人によりブドウ栽培が持ち込まれる |
1154年 | アンリがイングランド王ヘンリー2世に即位した為イギリス領になる 英国でワインがバンバン売られ繁栄する |
1453年 | 百年戦争に勝利しフランス領になるが ワインの取引量が低下… |
17世紀ごろ | オランダやハンザ同盟の貿易で再び繁栄!! オランダ人の技術によりメドック地区が干拓される。 |
1855年 | パリ万博により、メドックとソーテルヌが格付け |
1953年 | グラーブの格付けが発表 |
1954年 | サンテミリオンの格付けが制定 |
1959年 | グラーブの格付けが承認 |
1973年 | シャトー・ムートン・ロッチルドが1級に昇格 |
文化遺産
年号 | 名称 |
1999年 | サンテミリオン管轄区 |
2007年 | 月の港ボルドー |
食文化
・Canele…みんな大好きカヌレ!!ワインの清澄に卵白を使う為、残りの黄身はスタッフが工夫を凝らして、美味しく頂きました。
ロワール渓谷地方
フランスの庭園と称される風光明媚な地域。
文化
ロワール地方で最初にブドウを植えたのは、ナント周辺。
2000年に『シュリー・シュール・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷』の呼称でユネスコの世界文化遺産に登録された。
レオナルド・ダヴィンチ…国王フランソワ1世に呼ばれ、国王の居城であるアンボワーズ城の近くに邸宅を与えられ、死去するまでの3年間をこの地で過ごした。
ジャンヌ・ダルク…シノン城にてシャルル7世と謁見した。
食文化
・Selles-sur-Cher…早口言葉みたい。山羊のお乳から造られる木炭粉がまぶされているチーズ。
・Tarte Tatin…リンゴのタルト
終わりに
いかがだったでしょうか?
この特徴のある地域はどこですか?という問題に対応できるようになれれば嬉しいです。
試験範囲はとっても広くて、このペースでカバーできるのかは少し心配ですが、
何事も楽しく取り組んでいきたいと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。
今年受験する方は一緒に頑張りましょう!!
既に合格されている方はアドバイスを頂けるとありがたいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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