前編では2023年に買った福袋の結果とネットの参考価格を比較しました。
お正月といえば!!色んな福袋ワインを買ってみた結果と本音~前編~【エノテカ・nico・Kaldi】
しかしながら、ワインは飲んでこそワイン!!
当たったワインの味わいも含めたトータル満足度を今回は書きます。
福袋を買う際のひとつの指針や、楽しみ方の例として楽しんで頂ければと思います。
今回購入した福袋は3つで、
- WINE SHOP nico 横浜店
- Kaldi Online shop
- エノテカ 横浜そごう店
を順番に書いていきます。
WINE SHOP nico 横浜店
価格
福袋価格は2500円で、ネット最安は1980円でした。
ネット価格は送料を含めると2780円となるので、そこを加味すればトントンといったところ。
ワインの特徴
原産国は『イタリアのアブルッツォ州』で、生産者は『Fabulas(ファビュラス)』
ワイン名は『Foeminae Pinot Grigio 2021』
環境への影響を非常に重視したワイナリーで農法はビオディナミ、デメテールの認証も取得しています。
ピノグリを主体にフードルで発酵後、アンフォラと木樽で熟成して造られています。
生産国 | イタリア |
品種 | ビノグリ…85% その他……15% |
分類 | オレンジワイン |
ヴィンテージ | 2021年 |
アルコール度数 | 13% |
飲んでみた
キレイなピンク色をしています。パッと見たらロゼワインと答えてしまいそう。
香りをとってみると、甘くかわいいさくらんぼの様な香りが!!
飲んでみると、香りのイメージ通り甘さを感じました。酸は穏やかです。
イメージ的にはさくらんぼが一番近いです。甘酸っぱい。
ただ甘くてかわいらしいワインかと思いきや、若干のほろ苦さも顔を覗かせてきてとてもびっくり!!
これは美味しい!!
あと飲み切るのに2日間を要しましたが、まったくへこたれることなくフィニッシュ。
初日よりも甘みと酸のバランスが落ち着いてクイクイ飲んでしまいました。
トータル満足度
満足度…★★★★☆
5点満点中『4点』
値段もお手軽かつ、色んな自然派ワインの中からの1本を試せるのでイチオシ福袋です。
当たるワインの詳細が出ている訳ではないのですが、WINE SHOP nicoさんは自然派ワインと日本ワインのラインナップが豊富でそこからある程度価格に見合った1本が出てくるのは魅力。
私が自然派ワインびいきというのも加味しての点数です。
今後もっと主流になってくる分野のワインだと思うので、お得に飲めるのは今のうち?
福袋の販売はnicoさんの年始の営業日の午後からでした。
気になる方は、お店のHPやインスタグラムをチェックすると確実です。
Kaldi Online Shop
価格
福袋価格は3300円、当たったワインの価格は日本での取り扱いがあまり見られず。
一応見つけた海外のサイトだと、13.5€(1985.86円)※2023年1月の参考価格
参考価格は5000円となっていましたが、色んな経費を含めるとそれくらいになるのかもしれません。
オンラインで注文したので、送料も含めるとかかった費用は4180円でした。
ワインの特徴
こちらは『イタリア ヴェネト州』のワインで、生産者は『Astoria』
ワイン名は『Astoria kalibro』
ヴェネツィア国際映画祭の公式スパークリングワインに選出される造り手。
歴史あるワイン醸造家ファミリーのポレガート兄弟によって1987年設立されたアストリア社。偉大なプロセッコ・ディ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネの栽培エリアの中心に位置するレフロントロの地にヴァル・デ・ブルン農園を保有し、穏やかな丘陵に連なる約16haの美しい葡萄畑から優れたワインを数多く産出している。銘醸地として知られるヴェネトでも秀逸なスプマンテの生産者としても名を馳せ、プロセッコ・ミッレジマートがヴィニタリーでの最高評価グランドゴールド受賞、また、ヴェネツィア国際映画祭の公式スパークリングワインや3大自転車プロロードレースの1つ、ジロ・デ・イタリアの表彰式で使用されるなど、数々の栄光には枚挙に暇がない。現在は兄パオロの息子であるフィリッポが受け継ぎ、変わらぬ情熱でワインを造り出している。
over seas さんHPより引用 https://overseas-inc.jp/winery/detail/1
生産者さんの情報は出てきたのですが、ワインの情報はあまり出てきませんでした。
生産国 | イタリア |
品種 | シャルドネ ピノネロ |
分類 | スパークリング |
ヴィンテージ | 2019年 |
アルコール度数 | 12.5% |
甘辛度 | Brut(辛口) |
飲んでみた
色は少し濃いめのレモンイエロー。
香りは、ボリュームは控えめ。リンゴの香り。
味わいは、酸がしっかりと感じられ、リンゴの様な甘酸っぱさのあとに、若干のコクのようなものを感じました。
泡は飲んでいてそこまで感じませんでした。
酸の強さから印象はとってもフレッシュ!!
スッキリサッパリしたスパークリングワインでした。
トータル満足度
満足度…★★☆☆☆
正直、送料込み4180円でこのワインを買うか?と言われたら、買いません。
参考上代は5000円となっていましたが、ワインサーチャーで価格を調べてみると大体1800円前後。
この価格表示には少し疑問が残ります。
ワイン自体は美味しく頂けました。
オンラインではなく店舗で買える方なら送料がかからないので3300円。
この価格なら上振れを期待しつつ、末等でも楽しめる福袋だと思いました。
エノテカ 横浜そごう店
価格
福袋価格は11,000円で、エノテカさんの販売価格は13,200円。
ネットの他のお店だと9,580円で、送料込みでも10,670円でした。
末等なので値段的には妥当なラインだと思います。
ワインの特徴
生産地は『チリ コルチャグア・ヴァレー』、生産者は『Montes(モンテス)』
チリを代表する生産者で、今回当たったワインはJALのファーストクラスでも採用された実績があります。
生産国 | チリ D.O.apalta |
品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン…80% カベルネ・フラン…10% メルロ…5% プティ・ヴェルド…5% |
分類 | 赤スティルワイン |
ヴィンテージ | 2019年 |
アルコール度数 | 14.5% |
飲んでみた
今回いい機会だと思い、同じ生産者の価格帯の違うワインの飲み比べをしてみました。
モンテスアルファ・カベルネソーヴィニヨン
参考価格 2,530円(税込)
生産国 | チリ |
品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン…90% メルロ…10% |
分類 | 赤スティルワイン |
ヴィンテージ | 2020年 |
アルコール度数 | 14.5% |
エムが13,200円に対しての、2,530円。
その差、10,670円
値段からくる違いは一体何なのか?
比較スタート!!
モンテスアルファ カベルネソーヴィニヨン 2020年 2,530円
色調…紫がかったダークチェリーレッド
香り…スゥと抜ける若干の清涼感。カシスの様な香り。
味わい…アタック強いです。味わいはカシス、酸もしっかりと感じ濃いままで終わらないのが良いですね。若干のミント。タンニンもしっかり感じられます。若干ギチギチしました。
モンテスアルファ エム 2019年 13,200円
色調…ダークチェリーレッド
香り…ジャミーな印象。プラム。甘く煮詰めたような香り。清涼感も感じます。
味わい…口に含んだ時の存在感?パワーが凄い。アタック強め、ブラックベリー。コクがありタンニンが滑らかで心地よい。上質なボルドーワインを彷彿とさせてくれました。
飲み比べてみた率直な感想
ヴィンテージを合わせられなかったので完全な比較とはいかなかったのですが、
ぶどうの質の違い?の様なものを感じ取ることができました。
その違いは口に含んだ時の『密度』・『凝縮感』とでもいえばいいのでしょうか。
エムの方が流石お値段張るだけあって、ギュッと味が詰まっている印象を受けました。
カベルネが『コーヒー』だとすると、エムは『エスプレッソ』のイメージです。
率直な感想ですが、いい意味で10,000円の差はないと思いました。
というのも、カベルネとエムなら間違いなくエムに軍配が上がるのですが、
スタンダードラインのカベルネがとっても美味しかった。
この味わいでこの価格ならとってもお得!!
あとエムは飲むのが早すぎたのかもと思いました。
こういう果実の凝縮感があって、タンニンもしっかりしているようなワインをしっかり熟成させたらもっと美味しいんだろうなと。
逆にカベルネは長期的ではなく、比較的短期間で飲み切ってしまった方がそのポテンシャルをしっかり味わえると思いました。
初心者ながら、ぶどうの質の違いとは?どんなワインが熟成向きなのか?価格帯の違いとは?という部分を身をもって味わえたと思います。
トータル満足度
満足度…★★★☆☆
普段は買わないグレードの高いワインとスタンダードラインとの飲み比べが出来たのは、こういう機会があったからこそ!!
ワイン自体も美味しかったですし、経験という部分でとても貴重な体験ができました。
ただ、ワイン上級者の方々はこんなことは百も承知でしょうから、自分の好きなワインに全力投球が吉だと思います。
私のような初心者は、背伸びが出来ますし、価格帯の比較テイスティングといった面白い飲み方も出来るのでドキドキも出来て一石二鳥です♪
終わりに
ワイン福袋とても楽しかったです。
『普段しない選択をあえてする』というのも、スパイスになって面白いですね。
『当たったワインから、こんな風に飲んでみようかな?』
と頭をひねるのもまた一興でした。
今回一番の収穫は同じ生産者の異なる価格帯の比較テイスティング。
前々から、
『この価格の差は一体何が影響しているのだろうか?』
手間暇、ぶどうの質、こだわりやその他もろもろの要素で違いが出るだろうとは予想がつきますが、
それがワインにどう表れるの?
実際に飲んだらどう感じるの?
というのはやはり体感してみないとわかりません。
この経験は福袋や準備にかけた値段以上の収穫だったので、大満足でした!!
福袋は新たな境地を開くいいきっかけかも!?
ここまでお読みいただきありがとうございました。
P.S 価格帯比較テイスティングの場合、芸能人格付けチェックごっこが出来ます!!
青柳 伊織 Iori Aoyagi
『マダムM』との出会いから、モテたい一心でワインを勉強し始めるも、本格的に沼に落ちる。今ワインに言える事は『大好きです。今度は嘘じゃないっす。』ワイン友達を増やして、その仲間と『ロマネ・コンティ』をワイワイ開けるのが夢。ワイン初心者の私がぶつかった疑問や、経験の記事を書いています。
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